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【SS】目が覚めたら…?
第28章 【ファン感謝】白雪姫 ③王子(モモ)
室内には玲瓏とした月明かりに照らされ、あたしを奪い尽くすようにキスをするサクラの顔を青白く照らし出した。
妖艶に、あたしを求めているその顔はぞくぞくするほど美しくて、あたしの身体の芯を火照らせた。
……メガネが、邪魔だ。
あたしはありのままのサクラが欲しくて、彼の首に回していた両手でサクラのメガネを外した。
互いに息を切らし、涎を口端から垂らして顔を離す。
「突然、それはナシ」
サクラの顔が真っ赤になり、顔をそむけられた。
「え、なんで……。今まで別に……」
「我慢してたんだよ。メガネであんたと距離作って余裕ぶらないと、可愛いあんたを間近に見て平静でなんていられない」
……なんだか可愛い。
くすりと笑ったのに気づいたらしい。真っ赤なサクラがむくれた。
「あんたはいやらしいんだよ。男を誘う身体をして、俺が欲しいとか平気で言うから。平気で俺の前でひとりでするから!!」
「じゃあ見えないところでやって方がいい? サクラみたいに」
「……っ」
「だけどあたしは想像では満足できない。あたしは、生身のサクラを感じたいの。サクラがあたしの名前を呼んで感じているところを…」
「俺だって……っ」
ああ、真っ赤な顔のままのサクラが泣きそうだ。
「仕方が無いだろう、あんたに手を出せないと思ってたんだから。誰が想像上のあんたに満足できるかよ!! そんな虚しいものより、あんたの熱いナカで激しくイキた……ああ、なんでこんなこと言わせるんだよ!!」
ああ、沸騰した顔のまま横を向いてしまった。
それがサクラの心の中だったの?
あたしだけが求めていたわけじゃなかったんだね?
だからあたしは――。
「いいよ? あたしのナカで激しくイッて?」
「っ!!! なんであんたは卑猥なんだよっ」
「だってサクラはそうしたいんでしょう? 今まで我慢してくれてたんでしょう? もうこれからは我慢することない。だってこれからはずっと一緒なんだもの。あたしはサクラと激しく繋がりたい。そう望んでいるんだから、もう心を隠さずに……」
言葉を遮られたのは、サクラがあたしに激しい口づけをしてきたからだ。