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【SS】目が覚めたら…?
第29章 【白雪姫感謝】アナザー○○雪姫
 
「その前にお前は、俺様を満足させてから種付けが出来るのか?」

「満足……?」

「俺様より早くイったら、命はないと思え」


 ハル雪姫は、拳に反対の手をパンパンと叩いた。


「!!!???」


 それは童貞には難易度高い注文――。


 サクラは、何度も頭を下げて逃げ去った。


「ちっ…。老後が安泰だと思ったのに…」


 夫を確保出来なかったハル雪姫は、舌打ちして進んで行く。


 姫は爪楊枝を口に入れてしーしーしながら、森に入った。


 小鳥がさえずる、鬱蒼とした森の中、なにやら陽気な声が聞こえて来た。


 パイポ~、パイポ~、煙草はだめ~♪


 まるで人形のように小さく三角のとんがり帽子を被っている小人が7人、後ろにいるハル雪姫に気づかず、一列になって歌にあわせて大きなお尻を振っている。


 姫の顔が輝く。


 インマ~、インマ~、幼児は出ない~♪

 ハイニョ~、ハイニョ~、おむつをしろ~♪


「おい、そこの幼児」


 ハル雪姫の声に、7人の小人が一斉にこちらを向いた。


 艶やかな黒髪をしたぷりっぷりの肌をした、女の子のような同じ顔をもつ小人。

 その愛らしさに、ハルの胸がときめいた。


 だが――。
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