この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【SS】目が覚めたら…?
第30章 【ハロウィン企画】Happy Halloween ? 
  

 今くりぬき中のオレンジ色のカボチャを完成させ、頭に黒いとんがり帽子をつける。

 あたしとおばさんが作っている大小様々なカボチャは、ハロウィンでよく見るお化けカボチャ、ジャック・オ・ランタン(Jack-o'-Lantern)というもの。

 それのひとつを頂戴し、とんがり帽子の反対側の真ん中に、さらに大きく穴をあけて頭にそれを被った。

 下は、これから着ようとしていたミニスカ魔女の黒い格好。黒いマントをつける。


 あたしはボランティアのふりをして、ハル兄に差し入れに行こうと思いついたのだった。

 意外に仕事は真面目なハル兄に、作りたてのパンプキンパイのプレゼントを。あたしだとわからないだろうから、仕事の邪魔にならない程度にさっさと帰って来よう。


 そして――。


「お、お客さん……東大付属○○病院でよろしいので?」

「はい、お願いします!!」


 道歩けば通行人が、タクシーに載れば運転手さんが、不審者を見るような眼差しをくれるけれど、今のあたしは心もカボチャのカボチャ魔女。

 幸せをお届けするんです。


 頭にカボチャをかぶったミニスカ魔女は、ナツから持たされた、チロルチョコの如く小さなパンプキンチョコが入った籠を持ち、スキップまでしてタクシーを乗り付けた大きな病院に入る。

 怪しげなカボチャのご登場に、なにやら不審者を見るような白い目を向けられて、心は17歳はオトメらしくおしとやかに振る舞った。


 広い。

 そしてひとが多い。


 こんなところに、ハル兄は勤めているんだ…。



「うわ~、はろうぃんかぼちゃさんだっ!!」


 子供が多く寄ってくる。


 アウチ!!

 ミニスカめくるんじゃないの!!


 わらわらわらわら、集まってくる!!


「かぼちゃまんだ~!!」


 "まん"ではなく、"うーまん"じゃ!!


 言いたいの堪えて、最初こそは相手にしていたが、この子供達…、かなりしつこかった。

 蹴ってくるわ殴ってくるわ、衣装をとろうとするわ。

 黒いストッキングまで破ろうとする不届き者までいる。


 カボチャはお子様も知っているでしょうが。

 珍しくもなんともないものだから、内科にいかせて!!

 内科の帝王にこのパイを届けるだけだから。


/779ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ