この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
【SS】目が覚めたら…?
第4章 Ⅲ.??
 

 あのひとにとっての俺の立場がただのフォロー役でもいい。

 俺の存在があのひとの心に刻まれているのならば。



 嬉しい。


 あのひとが俺を頼るのが。


 嬉しくてたまらない。


 あのひとが俺にだけ、我が儘をいうことが。


 たとえ俺が"子供"であっても、きっと俺に向けるその顔は、ナツや波瑠さんには向けない……素の顔であるはずだから。


 もっともっと俺を頼って。

 もっともっと俺の名前を呼んで。



 大嫌いな、女みたいな名前。

 いつもいつも笑われ、からかわれてきた。


 だけど貴方が俺を必要としてくれるのなら。

 その名前すら愛おしい。


 ああ、そう思えるまでに育ってしまったこの心をどうすればいいのか。



 俺は……ナツを探しに弓道場から出た。



 俺に妬いたナツを必死になだめると、あろうことかナツはあのひとを俺の前で陵辱し始めた。


 動けない俺。


 あのひとの……恐怖ながらも感じているその顔が綺麗で。


 ああ……その顔をもっと見ていたくて。


 だけどわかっている。

 そんな顔を引き出したのはナツ、俺じゃない。


 俺はただの当て馬だ――。



 ナツが羨ましい。

 あのひとを、堂々と抱けるナツが。


 そう強く思いながら、酔っ払って地面で寝ている情けない姉貴達を確保して、帰路につく。


 俺の心身はへろへろで、飲み物でも飲もうと近くのコンビニに入る。



「だからっ、どうして正月早々そんなこと聞くんですかっ!!」


 ドアを開けると、レジで叫ぶ店員の女。

 そして怒声を受けた客は……波瑠さんだった。
/779ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ