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ビー玉とハチミツ。
第1章 1

目覚めが良い、と思った。
ふとカレンダーを見る。
ああ、そうだ。
今日はご主人様と会う日だ。
それは、分かっていた。
分かっていたことだけれど、一応、確認する。
ふと笑みがこぼれる。
ご主人様に会う日は、決まって、
目覚めが良いのだ。
胸が高鳴って、目が覚める。
ご飯を食べていても、歯を磨いていても、
どこか普段と違う。
私が、浮き足立っている。
サテン生地の下着を手に取る。
ご主人様が好きなの。
ご主人様は、可愛らしい下着が好きだ。
言葉にする訳じゃないけど、反応で分かる。
この下着、好きなんだ、って。
今日の下着も、気に入ってくれるかしら。
そんな風に考える瞬間が、一番、好き。
お気に入りの服に袖を通して、
お化粧をする。
可愛くなれ、美しくなれ。
ご主人様に映る私が、
最大限に魅力的になりますように。
そうして私が完成したら、
待ち合わせ場所へ、向かう。
待ち合わせ場所で、ご主人様を待つ。
この時間。
本当に長くて、短くて、
苦しくて、嬉しくて、
逃げ出したくて、早く会いたい。
「夏希。」
ご主人様の、声がした。
私は、振り向いて、笑う。
ご主人様は、私の手をとる。
ご主人様の手は、大きくて、硬くて、いつも冷たい。
幸せ。
ふとカレンダーを見る。
ああ、そうだ。
今日はご主人様と会う日だ。
それは、分かっていた。
分かっていたことだけれど、一応、確認する。
ふと笑みがこぼれる。
ご主人様に会う日は、決まって、
目覚めが良いのだ。
胸が高鳴って、目が覚める。
ご飯を食べていても、歯を磨いていても、
どこか普段と違う。
私が、浮き足立っている。
サテン生地の下着を手に取る。
ご主人様が好きなの。
ご主人様は、可愛らしい下着が好きだ。
言葉にする訳じゃないけど、反応で分かる。
この下着、好きなんだ、って。
今日の下着も、気に入ってくれるかしら。
そんな風に考える瞬間が、一番、好き。
お気に入りの服に袖を通して、
お化粧をする。
可愛くなれ、美しくなれ。
ご主人様に映る私が、
最大限に魅力的になりますように。
そうして私が完成したら、
待ち合わせ場所へ、向かう。
待ち合わせ場所で、ご主人様を待つ。
この時間。
本当に長くて、短くて、
苦しくて、嬉しくて、
逃げ出したくて、早く会いたい。
「夏希。」
ご主人様の、声がした。
私は、振り向いて、笑う。
ご主人様は、私の手をとる。
ご主人様の手は、大きくて、硬くて、いつも冷たい。
幸せ。

