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衝動[完]
第9章 番外編Ⅲ
「どうせ脱ぐんだからいいでしょ?」
その言葉を聞いて首まで真っ赤にした弥生の手からグラスを取ると、テーブルの上に置き、弥生の顎を捉え、上向かせる。
「ね?弥生……。」
祐が微笑みながら見つめると、弥生はゆっくりと目を閉じ、睫毛を震わせた。
誘われるように、その赤い唇を祐は己のそれで覆う。
啄ばむように何度も口付け、うっすらと開かれた所に、熱い舌を滑り込ませる。
一瞬弥生がピクリと反応する。
「ん……んくっ…。」
くちゅ…ぴちゃ…。
縮こまる小さな舌を絡め取り、角度を変えて何度も口付ける。
息継ぎもままならない程の、貪るようなその口付けに、弥生はまるで溺れた者がしがみつくかのように、祐の腕を掴んだ。
「んんっ……あ……ふぁ……。」
含みきれないお互いの唾液が、弥生の唇から零れ落ちる。
「……んぅ……せん…せ……。」
溺れることを恥じるように、身を捩る弥生の仕草に、祐は身体の芯が熱くなるのを感じた。