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衝動[完]
第3章 すれ違い
「今の学園長に聞いたの。私のパパは前の学園長だったって……。事故で死んじゃったけど、私を命がけで守ったんだって。きっと、もっとやりたいことたくさんあったと思うの。だから、パパの出来なかった事、私がちゃんとやってやるんだ。この学園で。」
「そう……。頑張れよ。」
目を細めて、眩しそうに弥生を見ていた祐が、ポツリと答えた。
「うんっ!頑張るよ。」
心底嬉しそうに満面の笑みで返して来る弥生に、祐は一瞬目を閉じてから、顔を上げた。
「弥生。」
「なに?」
当然のようにベッドへ向かって歩き出した弥生を、祐が呼び止めた。
「お前、放課後はここへ来るのやめなさいね。」