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衝動[完]
第8章 番外編Ⅱ
「お帰りなさい。祐先生。」
弥生は祐のぬくもりを確かめるように、ぎゅっとしがみ付く。
「あの後、どうしてたの?弥生。」
「え……?」
仕事の後、一緒にいられない時は決まって祐にそう聞かれる。
日常的なその問いかけだったが、弥生の身体が瞬時に強張った。
「弥生?」
「えっと……。買い物に行ったの。それで、途中で巧に会って、パフェ奢って貰った。」
隠し事は祐に通用しない。
弥生はそれをよく知っていたので、正直に答える。
「そう。美味しかった?」
「ん、美味しかったよ。」
「今度一緒に食べに行こうね?」
「ほんと?嬉しいっ。祐先生。」
満面の笑みで答える弥生に、祐は顔を近付ける。