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衝動[完]
第8章 番外編Ⅱ
それが何を意味するのかすっかり覚えた弥生は、ゆっくりと目を閉じる。
祐が啄ばむように何度か口付けた後、いつものように弥生だけに聞かせる甘い声で囁いた。
「弥生……好きだよ……。」
その瞬間、祐は弥生に押し戻された。
「ダメッ!」
「え?な…なに?弥生?」
一体何事かと、祐は目を丸くする。
「言っちゃダメだよ。」
「言っちゃダメ……って…。好きって……?」
呆気に取られた祐が尚も聞き返すと、弥生は焦れたように叫んだ。
「だからダメって言ってるの!聞きたくないよっ!」
「聞きたくない?聞きたくない……って……どうして?」
祐の表情が凍りつく。
「だ……って…。」
弥生は途端に不安になり、怯えるように後退りをする。