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ナナノナノカカン
第8章 ナナナノハチ@アマイヒ
秋景はまた意外だと思いながら―
ナナの手を握り直した。

「好きとは違うかもしれない、か」
「ごめんなさい」
「いや、謝らなくていい―
 ―好きとは違うかもしれない、意味は分かるよ」
「恋愛感情とは違うと思うの」
「そうだな、解るよ」
「見つけてくれたから 感謝かな」

噛み合っていないようだが、
二人の中ではしっかりと通じ合っていた。

ナナはずっと自分というものを心の中に秘めてきたのだ。
自分がして欲しいことを勘違いされ続け、
満たされて居ながら常に孤独だった。

過去に、父より鳳を選んだのは自分だったが―
子どもながらに女心は複雑で―「パパとおいで」と
一度くらいそう言って欲しかったのだ。

そしていつからか益々素直になれなくなり―
―女王様、となってしまったのだった。
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