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ナナノナノカカン
第9章 ナナナノキュウ@メザメル?

――

秋景はいつも通りナナより先に目覚めた。
隣で丸くなって眠っているナナの顔を覗き込む。

「肌白いな…」

思わず、その頬を軽くつつく。
するとナナは目を開けた。

「寝ているところを襲う…それがしたかったの?」
「いや、やっぱり肌奇麗だなと思って」
「それならいいけど――おはよう、秋景」
「ああ、おはよう」

二人で階下に降り、いつも通り朝の紅茶を飲み―
―僅かな隙(ひま)が出来ると、ナナは訊ねた。

「秋景のしたいことってなに?」
「本当にいいのか?」
「そんなに酷いことするの?」
「どうだろうな、ただ―今までとは違うことだな」

ナナは迷ったが、取り敢えず聞くことにした。
秋景も自分が本当に嫌だと言えば考え直してくれる、
彼もそこまで鬼では無いと信じて。

それに―実際の経験はないものの、
小説などで大概のシーンを見てきている。
その殆どが、ナナにとっては≪美しいもの≫であり、
あこがれの対象だった。
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