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第11章 ナナナノジュウイチ＠オオトリノオカエリ

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――

今までよりも多くの言葉を交わしていた二人だったが―
予定より早めに、鳳は戻ってきたのだった。

「お嬢様…この度は申し訳ありませんでした」
「鳳、顔をあげて…私も、改めてごめんなさい。
　以前は本当に…どうかしていたわ」

ナナはそう言いつつ、心のどこかで鳳の帰宅を疎ましく思っていた。
まだ秋景と居たかったのに、と。

そこで二人に、秋景はこれまでとは違う口調で言った。

「まだ行かないでしょう？まあ先にお茶でも」
「そうですね、秋景…遅くなりましたが――有難う」
「いいんですよ、それに――お嬢様はとっても可愛らしい女性でしたよ」

ナナは自分の洋服の下―落書きや下着をつけていないこと―よりも、
秋景と鳳の関係を気にせずには居られなかった。
妙に親しげなのだ。