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ナナノナノカカン
第11章 ナナナノジュウイチ@オオトリノオカエリ
「あの、二人はどういう関係…」
「ああ、秋景は後輩ですよ。養成所の、ね」
「ええっ」
「秋景は真面目だから――彼にお願いしたんですよ、彼なら、と」
「いやあ…あれには参りましたがね、はは」
秋景は以前、鳳と同じようにとある屋敷に仕えていた。
しかしそこのお嬢様がナナとは比べ物にならないほど
傲慢で共に暮らしているというのに両親もお手上げ、完全放置の状態だったのだ。
そしてある日秋景の堪忍袋の緒が切れ、そのお嬢様の頬を打ってしまった。
自分の態度を棚にあげ、怒り狂った彼女は有ること無いこと、
とにかく秋景を悪く言いふらしクビにしてしまった。
しかも両親も秋景を全く庇わない。
なにも言わずに娘の言うことを信じ、娘を宥めることに必死だったのだ。
秋景は言われなくても辞めてやる、そう吐き捨ててその屋敷を去った。
それはつい一年前のことで、以来秋景は別の仕事をしていると言う。
「もう執事にはならないの?」
「そうですよ、勿体ない…」
「いや、もう…今回も正直断ろうと思っていたくらいです
―でも鳳さんの頼みなら、と」
「ああ、秋景は後輩ですよ。養成所の、ね」
「ええっ」
「秋景は真面目だから――彼にお願いしたんですよ、彼なら、と」
「いやあ…あれには参りましたがね、はは」
秋景は以前、鳳と同じようにとある屋敷に仕えていた。
しかしそこのお嬢様がナナとは比べ物にならないほど
傲慢で共に暮らしているというのに両親もお手上げ、完全放置の状態だったのだ。
そしてある日秋景の堪忍袋の緒が切れ、そのお嬢様の頬を打ってしまった。
自分の態度を棚にあげ、怒り狂った彼女は有ること無いこと、
とにかく秋景を悪く言いふらしクビにしてしまった。
しかも両親も秋景を全く庇わない。
なにも言わずに娘の言うことを信じ、娘を宥めることに必死だったのだ。
秋景は言われなくても辞めてやる、そう吐き捨ててその屋敷を去った。
それはつい一年前のことで、以来秋景は別の仕事をしていると言う。
「もう執事にはならないの?」
「そうですよ、勿体ない…」
「いや、もう…今回も正直断ろうと思っていたくらいです
―でも鳳さんの頼みなら、と」