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ナナノナノカカン
第1章 ナナナノイチ@ハジメノシツケ
「凰!凰っ!」
広い部屋に響き渡るのはこの家の《お嬢様》、ナナの声だ。
ここはとあるお屋敷、暮らしているのはそのお嬢様と執事だけ。
お嬢様―ナナの父親は現在、海外で仕事をしている。
母親はナナが幼い頃に亡くなった。
ナナは父親について行かず、
日本に残ると言って聞かなかった。
その理由は――海外へ行けば、
執事である凰と別れなければならなかったから、だ。
「私、大きくなったら凰と結婚するの」
当時五歳、優しく万能な執事が大好きだったナナは
「海外では新しい執事についてもらう」
という父の言葉を聞いて泣いたのだった。
「嫌、凰と離れるのは嫌!私行かない!凰と居るー!」
広い部屋に響き渡るのはこの家の《お嬢様》、ナナの声だ。
ここはとあるお屋敷、暮らしているのはそのお嬢様と執事だけ。
お嬢様―ナナの父親は現在、海外で仕事をしている。
母親はナナが幼い頃に亡くなった。
ナナは父親について行かず、
日本に残ると言って聞かなかった。
その理由は――海外へ行けば、
執事である凰と別れなければならなかったから、だ。
「私、大きくなったら凰と結婚するの」
当時五歳、優しく万能な執事が大好きだったナナは
「海外では新しい執事についてもらう」
という父の言葉を聞いて泣いたのだった。
「嫌、凰と離れるのは嫌!私行かない!凰と居るー!」