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第1章 一目惚れ

　


「あっちに俺の友達いるんだけど、四人で話さない？」

「んー…」


考える素振りを見せながら、さっきからスマホをいじってばかりいるサヤカを再び見ると、同じタイミングでサヤカも私を見ていた。


「サヤカ、どうす…」

「ダメダメ～！用事出来た！」

「…は？用事？え！？」


何を言い出したかと思えばいきなり腕を掴まれた


「ってことで、じゃーねぇ～！綾乃、行こっ！」


ポカーンとするナンパ男は……まぁ、いいか。


「サヤカ！？どこ行くの！？」

「今、友達が泳ぎにここ来てるんだって！」

「友達…？」

「超ーイケメンだからさ♪話に行こう！」

「だから友達って誰？」


サヤカは親友。

サヤカの交友関係ならほぼ知っているからこそ、名前を聞き出そうとした。


「ブロ友♪」

「ブロ友？何それ？」

「ブログしてて、仲良くなった男ー」


なんだそれ・・・


「直接会ったことはないんだけど、ここ来てるらしいから早く行こ行こー♪」


しかも会ったことないのにイケメンって。

サヤカは基本的に適当・強引だ。