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可奈さん
第11章 葛藤
──メールありがとう。
今日はお仕事が早めに片付いたので、夕食を済ませて今駅に着いたところです。
大丈夫、疲れてませんよ。まだ若いから(笑)
では、おやすみなさい。
「あ、悪いけど俺帰るわ、ちょっと急用が……」
ここから駅まではそう遠くない。
「え、もう帰っちゃうんですか?今のメール、もしかして彼女?」
知佳ちゃんの声に返事をしたのは木田だった。
「そ、タクは今、大人の階段を上ってるところ。相手は10才年上のお姉さん」
「えーっ!」
「まじ…」
「嘘…」
葉月ちゃん知佳ちゃん、それからもう一人、真純ちゃんが顔を見合わせ手で口を押さえている。
ノブはふんふんと物知り顔で頷いて「俺、この後ナナさんと会うんです」と耳打ちしてきた。
「え……マジ?」
「へへっ」
とにかく俺は立ち上がった。
「ごめん、お先に失礼します。木田、これ俺の分」
一応万札を渡す。
「おぅ、頑張ってこいよ」
「何をだよ」
女の子達沈黙。
「じゃ、急ぐんで」
俺は席を立った。
今日はお仕事が早めに片付いたので、夕食を済ませて今駅に着いたところです。
大丈夫、疲れてませんよ。まだ若いから(笑)
では、おやすみなさい。
「あ、悪いけど俺帰るわ、ちょっと急用が……」
ここから駅まではそう遠くない。
「え、もう帰っちゃうんですか?今のメール、もしかして彼女?」
知佳ちゃんの声に返事をしたのは木田だった。
「そ、タクは今、大人の階段を上ってるところ。相手は10才年上のお姉さん」
「えーっ!」
「まじ…」
「嘘…」
葉月ちゃん知佳ちゃん、それからもう一人、真純ちゃんが顔を見合わせ手で口を押さえている。
ノブはふんふんと物知り顔で頷いて「俺、この後ナナさんと会うんです」と耳打ちしてきた。
「え……マジ?」
「へへっ」
とにかく俺は立ち上がった。
「ごめん、お先に失礼します。木田、これ俺の分」
一応万札を渡す。
「おぅ、頑張ってこいよ」
「何をだよ」
女の子達沈黙。
「じゃ、急ぐんで」
俺は席を立った。