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遠回りしたけど
第7章 ちゃんと言って?
でも・・・
「ありがとう、じゃなくて・・・」
「ん?」
「好きって、言ってほしかったな」
「えぇっ!?」
まだ一度も聞いていない、大輝の素直な気持ち。
大輝の口から、ちゃんと聞きたいの。
「好きって、言って?」
「こ、今度なっ・・・!」
恥ずかしそうにそう言うと急にバッと起き上がり
足元でぐちゃぐちゃになっていたタオルケットを掴むと
その中に頭まですっぽりと覆い被さるように
わたし達2人の体の上に、タオルケットを掛けた。
少し暗くなったタオルケットの中、
「こ、これからずっと一緒に居んだから・・・
い・・・いつでも、言ってやるし」
なんて、やっぱり恥ずかしそうに言う大輝。