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遠回りしたけど
第1章 友達の弟



「ごめん・・・俺が隠した」

「え・・・」





なんでそんなことするの・・・




「ねぇ、キスしていい?」




「こ、今度ね・・・」




「わかった」





大輝はそう言うと、わたしを置いてマンションに入っていった。




大輝の姿がなくなると、涙が勝手に溢れてきて
自転車に跨りながら泣いていた。




前が全然見えなくて
これじゃ運転したら危ない・・・と思い
自転車から降りると、それを押して歩いた。




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