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遠回りしたけど
第8章 大事にされるって



「血出てたから・・・まだ痛いのかなって」


少しだけ鈍痛は残っていたけれど
こんな痛みより、生理痛のほうが
よっぽど痛い気がする。


「んーん、もう大丈夫」

「ほんとに?だって昨日・・・痛そうだったじゃん」

「昨日は・・・痛かった」


腰に回された手が上下に動いて
わたしのおなかを優しく撫でられた。

痛いのそこじゃないんだけどな・・・
でも言えないしなぁ。

触れられたおなかに大輝の体温が伝わって
すごくあったかかった。

大事にされるって、こういうことなのかな。


「・・・なお」

「は、はいっ」

「次は痛くないと・・いいな」


次!?
そっか、次があるのか。
これで終わりじゃないんだ・・・!


「う、うん」


もう痛いのは嫌だ!

それからしばらく大輝が
わたしのおなかを撫でていてくれた。

わたしの肩に乗った大輝の顔が近くて
すごくドキドキしたけど
大輝が呼吸をするたびに
なんだかくすぐったかった。



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