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遠回りしたけど
第9章 遠回りしたけど
後日、わたしのバイトがない日に大輝がうちに遊びに来た。
「お邪魔しまーす」
「はーい、わたしの部屋行く?」
「いや、忍いる?」
え?
忍に会いに来たの?
わたしにじゃなくて…?
「忍なら部屋でゲームでもしてるんじゃないかな」
「そ、じゃあ忍の部屋行こうぜ」
「え!?忍と遊びたいなら一人で行けばいいじゃん」
わたしはちょっとふてくされていた。
だって、やっぱり忍に大輝を取られちゃったみたいで
わたしのことなんて後回しみたいでさ。
「なおがいなきゃ意味ないんだって、ほら行くぞ」
「ちょっ、大輝っ!?」
わたしの手を握ると、2階へと階段を上っていく。
コンコンと2度忍の部屋のドアをノックすると
「忍入るぞー」と声をかける。
「大輝か?いいよー」
中から忍の返事が聞こえると
大輝はゆっくりとドアノブを回した。