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遠回りしたけど
第10章 ちょこっとおまけ◇大輝side



なおに会えなくなって、俺は不安だった。

あんなに毎日と言ってもいい程 、うちに来ていたなおが来ない。

だから俺は決めた、なおと同じ高校に通うって。

俺は別に高校なんてどこでもよかった。

幸い、俺の成績では少し勉強すりゃなんとかなったから、なおのために一生懸命頑張ったわけじゃない。

でもなんだか俺は不安でいっぱいだった。

もしかしたらなおにはもう嫌われているかもしれない。

いや、むしろ忘れられているかもしれない。

俺のことなんて忘れて彼氏がいるんじゃないか…?

考えたくないのに、ネガティブな思いばかりが頭の中をぐるぐる回る。



だから、同じ高校に通えることが決まった時、少しだけ戸惑った。

滑り止めの高校のほうに受かっていればよかったのに、なんて思った。

そしたら、なおに会わなくても済んだのに…

そしたら、忘れられたかもしれないのに。


なのに…


姉ちゃんにさりげなくなおのクラスを聞いてみた。

にやけてたから、もしかしたら俺の考えなんてバレてたかもしれない。

クラスなんて聞いてどうすんだ?

行くのか?

…何をしに?



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