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遠回りしたけど
第10章 ちょこっとおまけ◇大輝side
「姉ちゃん、なんで最近なおさん来ないの?
もしかしてケンカでもした?」
さりげなく聞いてみた。
会いたいって思ってることはバレないように。
「なお?ケンカなんてしたことないけど?
あー!もしかして、なおに会えなくて寂しい?」
「ばっ、なに言ってんだよ!?
お、俺はただっ、姉ちゃんの数少ない友達が
いなくなったらかわいそうだなって思っただけだよ」
「ふ~ん?」
「なっ、なんだよ!」
「いや、別にー?
あんたってさ、なおのこと好きでしょ?」
「はぁぁ!?」
なぜだ、なぜバレているんだ!?
「なに言ってんの!?お、おれ彼女できたし!
別になおさんのことなんて何とも思ってないけど!?」
彼女…彼女だよな?
半分嘘で、半分本当。
なんとも思ってないだなんて、嘘。
会いたくて、謝りたくて、早くキスからやり直したい。
「あんた中学生のくせにもう彼女とかいんの!?
生意気なんだけど!!っていうかどんな子?」
「えっと…か、かわいい、」
「へぇ~♪」
姉ちゃんの顔がにやけている。
完全に遊ばれてる気がして、俺はすぐに自分の部屋に逃げ
た。