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遠回りしたけど
第5章 素直になってよ
「なにかしたのは・・・大輝じゃん・・・」
「え?」
わたしは小声で言ったから
大輝にはちゃんと聞こえなかったみたいだった。
「なにかしてきたのは、大輝のほうでしょ!」
さっきより大きな声で言った。
2年前、わたしに恐いことしたくせに、
今度は毎日送ってくれたりして
わけわかんないことするのは、大輝のほうじゃん。
わたしはその場にしゃがみ込んだ。
大輝に背を向けて、
ベランダの床に涙を落としながら泣いた。
すると、大輝が後ろからそっと
わたしの体を抱きしめてきた。