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遠回りしたけど
第5章 素直になってよ
わたしの背中に頭をくっつけて、
大輝の腕がぎゅっとわたしを包む。
「・・・バイト先に迎えに行くの、嫌だった?」
それのことじゃない・・・。
それはむしろ、嬉しかった。
なんか、心配されてるみたいで、
大事にされてるのかなって思った。
「2年前・・・」
「うん」
「大輝と最後に会った日・・・」
「うん」
「すっごい、恐かった・・・」
「・・・うん」
あれがなかったら、
わたしはもっと早く大輝のことが好きだって
気付けていたかもしれない。