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遠回りしたけど
第5章 素直になってよ
大輝は鞄を床に落とすと
わたしをぎゅっと抱きしめてきた。
わたしの肩に大輝の顎が乗っている。
「・・・なお」
その声がすごく切なくて、
胸がぎゅっと締め付けられた。
しばらくすると、
わたしを抱きしめる腕の力が弱くなり
ゆっくりと体を離すと目が合った。
大輝の顔が近付いてきて
ゆっくり目を閉じると、
今までで一番優しいキスをされた。
一度唇が離されると
もう一度口付けをされる。
優しく啄むみたいに、
何度か口付けを交わすと
大輝の唇が離れ、目が合う。