この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Could you walk on the water ?
第6章 陵辱未遂
「沙織のことが心配なんだ」

7月になってしばらく経ったころ、大介は思い切って剛にそう切り出した。

「姉さんが? だって仕事は順調に行ってるんだろう?」

「ああ。この前、最初の給料ももらってね。随分助かっている」

大介は素直に妻の貢献に感謝を示した。

「だったら、どうして? 姉さんの様子に何か不安を感じるのかい、兄さん」

会計士らしく、剛の話しぶりには常に整然とされた印象が漂っている。

金銭的にも余裕があり、風貌、性格にも申し分のない弟がなぜ未婚なのか、大介にはふともったいないような気もした。

「考えすぎかもしれないんだが・・・・。つまり、俺は知りたいんだ」

「知りたい?」

「こんなこと笑うかもしれないが、妻の仕事のもっと具体的な情報を、ね」

「へえ、そういうものかい、夫婦ってのは」

手元でボールペンを器用にくるくるとまわしながら、剛は興味深そうに兄のことを見つめた。

「姉さんが実際に何をやっているのか、それを考えると夜も眠れないってか」

「ふざけるなよ、剛」

「ははは。ごめん、ごめん」

剛は笑みを浮かべたまま、思案をするように目の前のパソコンの画面を見つめ、そして口を開いた。

「だったらこっそり見に行けばどうだい?」

「何だって?」

「どうせ堀内さんに聞いても教えてはくれないだろう。それに兄さんの口調なら、姉さんもはっきりとしたことは言わないんだろうな。だから、兄さんが隠れてこっそり見に行くんだよ、姉さんが働いているところを」

「簡単に言うけどな、剛・・・・・・」

「巨大だって言っても、所詮はプレハブ小屋だろう。人の出入りも多いだろうから、兄さんがこっそり紛れ込んで覗き見するぐらい、できそうな気がするけどね」

大介は、過去1度だけ訪れたことのあるあの寮のことを、脳裏に思い描いた。

そこで働く妻の姿を、密かに覗き見する。

大介は妙な感情を抱かずにはいられなかった。
/117ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ