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甘いだけの嘘ならいらない
第7章 その温度さえあればきみを忘れることだってできたのに、


こんな時間がずっと続くんじゃないかって思っちゃう。


翔とふたりでいられる時間は、いつも限られていて、それは仕方のないことだと、現実はそうなのだと、思う。


身体はどうしようもなく感じて、翔と繋がっていられることがこの上なく幸せに思えても、あたしには帰る場所があるんだって。


抱かれながら、どこか冷めた心で、甘い夢に溺れるあたしは、浅はかだと自覚してる。


「っ、理紗…」


翔が苦しげにあたしの名前を呼ぶ。


そうして離れていった瞬間に、媚肉に吐き出された熱の余韻に浸りながら、もうすぐ醒める夢を悲しく思った。


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