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甘いだけの嘘ならいらない
第7章 その温度さえあればきみを忘れることだってできたのに、
優しい翔。
いじわるな翔。
あたしだけが欲しいと笑ってくれる翔は、あたしが英士くんと別れるまで愛を囁いて、翔だけのものになれても、変わらずに愛してくれるのだと思う。
手に入ったから満たされたとかじゃなくて、きっと、変わらずにずっと。
だけど、あたしが英士くんと結婚したら?
翔はあたしを諦めていつか他の子を好きになって、幸せになれる?
あたしのことをひどい女がいたんだよって、いつか過去にして、忘れられるのかな。
……あたしは、翔を、忘れられる?
翔と出逢う前と何も変わらずに、翔のことは綺麗に忘れて、英士くんだけをみて、そばで笑ってられるのかな。
そんなことを憂う心とは相反して、身体は翔に溺れていく。
あたしはそれから何度も絶頂を迎えて、翔は2回欲を放った。