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甘いだけの嘘ならいらない
第1章 だから僕はもう戻れない
「…っ……あ」
「俺を何度も甘えた声で呼んでたけど……夢でも見てた?」
こうして肌を晒されることもまだ恥ずかしいのに、無意識に名前を呼んでいたなんてーー
恥ずかしさに顔が熱くなって、思わず声が上ずった。
英士くんは揶揄するように、微かに頬をゆるめて笑む。
唇を塞がれて、ごく自然な仕種で胸のふくらみに触れられると、ブランケットを引き下ろされる。
「…あ……っ」
「……いまさら隠してどうするの」
「っ、でも…朝だから…」
「朝するのも悪くないよ。今日は大学も休みだし、理紗も会社休みだから時間も有り余ってるし。だいたい…拒む気なんて、ないくせに」
英士くんはくすくすと笑って、一度は離れていた肌に愛しそうに触れていく。