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甘いだけの嘘ならいらない
第6章 騙されてあげる、それは君が好きだから


お昼休みに入って明日香とお弁当を食べた後は、席に戻って、英士くんからのメッセージに返信しようと、スマホに指を滑らせていた。


『理紗、お仕事お疲れさま。大丈夫
?バレてない?』

「…大丈夫。でもつらいから、スイッチ切って?」


大丈夫なわけがないのに、大丈夫なんて嘘を吐く。


鳴海くんはあたしが風邪だと思ってくれてるみたいだけど、翔にはすぐにバレてしまったし、英士くんには言えないこともされてしまった。


本当は、これは英士くんの仕掛けた罠で、あたしはその罠に、はまってしまったんじゃないか、なんて疑念を抱いてしまう。


『だーめ。それじゃ、入れてる意味ないでしょ』

「だって……」

『理紗が我慢してる顔可愛いから、つい…いじわるしたくなっちゃった』


英士くんの本音がわからない。


本当にいじわるしたくなっただけなのかもしれないけど、あたしの反応を試して、浮気の証拠を探してるのかもしれない。


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