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誘淫接続
第3章 第十三の接続
 > つけたかマキ?

 突然、スマホの画面に『ご主人様』からの言葉が現れた。

 > はい・・

 麻琴は、その指先に期待を込めて文字を打った。

 > アプリは起動させたな?
 > はい、立ち上げました
 > 先に言っておく。何があっても絶対にイクな
 > はい、ご主人さま
 > ビデオチャットに切り替えて、M字に足を広げてマキの姿を写せ

 ――えっ……!?
 ――そんなことしたら……
 ――それだけは……

 > マキの顔が写らないよう、自分で調整してスマホを持て

 顔を見たいと言い出すのかと思った麻琴は、その文字を見てほっとした。
 ずいぶんと『ご主人様』とはやりとりしているが、見ず知らずの人間であることに変わりはない。
 顔を見せるなどといった、自分の正体をさらすようなことは絶対にしたくない。
 それをしなくていいから、ここまで麻琴は己の情欲に溺れることができるのだ。

 > マイクも切れ

 声を聞くつもりも、顔を見るつもりもないということは、決して『ご主人様』は麻琴の正体を知ろうとしたり、ネット上に晒してしまおうとしているわけではない。
 麻琴は少し気持ちを落ち着かせた。
 そして、ベッドに座ったまま脚を折り曲げ、ゆっくりと股を大きく開いていった。

 > 前面のカメラを下に向けて、顔が写らないところまでゆっくり上に向けていけばいい

 麻琴は『ご主人様』の言う通りスマホの前面を下に向けた。
 しかし顔が写らないとはいえ、脚や腰、腹や、そして乳房などは全部写ってしまう。

 正直、まだためらいがある。
 それでも麻琴の腕は――
 そのためらいをあざ笑うかのように、スマホの前面カメラを少しずつ上に起こしていた。
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