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誘淫接続
第5章 接近
 「んあっ……!!」
 口からは勝手に声が漏れ、腹の奥の芯はその刺激を待ちわびていたかのように甘く暴れ出し、麻琴の全身を内側から激しくかきむしった。

 脚の力が抜け、麻琴はひざから落ちてその場で激しく転んだ。
 バケツの中身がまき散らされ、集まった受講生や菅原たちの体に水が掛かる。
 驚いて大勢がめいめいに騒ぐ中、倒れた麻琴も上半身を中心に水にまみれた。

 淫具は動きつづけている。
 気のせいではない。
 間違いなく、肉壷と尻穴と肉芽とを激しく責め立てている。

 ――そんな……!
 ――どうして……!?
 ――ど、どう、どうし、どうしてどうしてどうしてどうしてどうして……!!

 さっき少しだけ振動したのも、気のせいではなかったのだ。
 動くはずのない貞操帯の責め具が、確かに動いている。

 麻琴は押し寄せてくる快楽に必死に耐えた。
 が、一晩中ほてらせたままで絶頂の焔を燃やすことを抑え続けた身体は、一気に激しい悦楽の渦に叩き落とされた。

 麻琴は顔を上げることができなかった。それでも、この場にいる者たちの視線が、全て麻琴に降り注いでいるのを身体に感じる。
 菅原の視線も、松戸の視線も、翠の視線も、隆一の視線も――。
 ――だめ……!
 ――こんなところで……!
 ――いっちゃうなんて……!!

 麻琴が床の上で力いっぱい右手の拳を握った時、全ての淫具の動きが止まった。
 「はあっ……はあっ……はあっ……」
 麻琴は濡れた顔と髪で、眼鏡もずれたままで、床にはいつくばったまま肩で息をしている。
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