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誘淫接続
第5章 接近
 翠は狭い個室の中に入ってきて、扉に鍵をかけた。
 「もっと奥に入れ。便座をまたぐように後ろ向きに立つんだ」
 麻琴は翠に背中を押され、両足の間に便座が来るように立った。
 両手を前の壁について、ふらつく身体を支える。

 翠は麻琴の腰の前に手を回した。
 そして、麻琴のジーンズを脱がせ、ひざまでずらした。
 「やっ、やめてっ……!」
 ショーツで包まれた麻琴の丸い尻があらわになる。
 貞操帯の紅い色がショーツに透けている。

 「安心しろ、教室のみんなには秘密にしておいてやる」
 「いやっ……!」
 麻琴は左手で身体を支えたまま、右手でジーンズを上げ直そうとした。
 再び、貞操帯の淫具のスイッチが入れられた。
 「あぁあ……っ……んっ……!」
 一気に身体から力が抜けて倒れそうになる。
 麻琴はジーンズを上げるために伸ばした右手を壁についた。

 「俺が楽しんでいるのに勝手に動くな、無粋なヤツだな」
 翠の手がショーツに掛かる。
 「脱がす時っていうのは一番ワクワクするよな? そうだろ? そう思うだろ? 脱がされる時っていうのも立派な前戯だろ?」

 麻琴は、翠の手によって、ナプキンとともにショーツの生地が太ももを上から下へなぞるように動いていくのを感じた。
 肌をなぞるその感触が、地響きのようにじわじわと麻琴の身体の内側を震わせていく。
 「いやあ……はうんっ……! あぁ……」
 「こんなのまで挟んで……さすが、何事も準備万端にしないと気が済まないマキらしいな」

 ピッ――。
 小さな電子音が鳴る。錠が外れた音だ。
 貞操帯の横のチャックがゆっくり下ろされる。
 そして麻琴は、ぬめるように妖しく光沢を放つそのラバーに翠の手が掛かるのを感じた。
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