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いつ見きとてか 恋しかるらむ
第2章  『 シフォンケーキ 』


Sachiさんのブログを読み終えた。


なぜだかわたしの瞳は潤んでいた。
瞳だけではなく、わたしの陰部も熱く潤んでいた。


体のまわりを、ねっとりと湿った空気が覆っていた。
肌がしっとりしているように感じる。


わたしは、そっと自分の陰部に触れる。
溢れ出る愛液は、粘り気があった。
中指でそれを掬い、陰核に触れた。


ビクッ。


背筋が伸びた。


陰核は、わたしが触ると固くなった。
そして、だんだんと大きくなる。
わたしは、人差し指と中指で陰核を挟み込んだ。
左右、上下、ゆっくりと揺らす。
その度に、小陰唇はひくひくと動き、新たな愛液を作りだす。


 「……あっ。」


小さく声がこぼれた。


わたしの指の動きは、滑らかだ。
どんなふうに揺さぶって、どの速さで動かせばいいか、
自分の体だから、知り尽くしていた。


わたしは、右足を座面に立てた。
左足は、だらしなく開脚していた。


陰核を刺激していた指先は、次に小陰唇をこすっていた。
何度も何度もこすりつけた後、指は膣へするすると飲み込まれていく。
中に入っていった指は、肉壁を撫で回した。
ざらざらした部分を何度も行ったり来たりさせる。
その度に、わたしの腰は引ける。


 「あっ、んーーー。あぁ。」


声がたくさんこぼれる。
愛液もたくさん溢れる。


ぎゅーーー。


わたしの膣は、指を締め付けた。
体をよじる。


 「あっ、あっ、あっ。」


高まるけれど、それ以上になれない。
イキたい。
そう思って、指を動かす速度が速まる。
何度か、わたしは上りつめそうな……雰囲気を感じた。
でも、それは届かない。


 「んあっ。」


わたしは、スッと指を抜いた。


……やっぱり、イケない。


こんなにいっぱい溢れるのに。
あんなにいっぱい指を締め付けるのに。


それでも、イケない……。


感じることはできても……それ以上になれない。


自慰だけでは、限界があるのだろうか。


誰かに快楽へと導いてもらわないと無理なのだろうか。


夫ではない、誰か……なの?


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