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いつ見きとてか 恋しかるらむ
第2章  『 シフォンケーキ 』


祖父母は、


姿勢が悪いよ。
お箸の持ち方がよくないよ。


と、少しうるさいなあと思うところもあったけれど、叱るという感じではなく、注意するという感じで話すのでさほど気にはならなかった。


宿題が終われば、あとは自由だった。


祖母の買い物についていき、荷物持ちをしたり、昼ごはんの配膳の手伝い、食べ終わった食器の片づけ。
洗濯したものが乾いたら、全て取り込んで、自分のものだけをたたんだ。
初めのころは、祖父母の分もたたもうとしたけれど、祖母は


「自分の分だけでよいから。」


と言ったので、そうすることにした。
私自身、ベージュがほとんどの祖父母の下着をたたむのは、なんだか恥ずかしかった。


今思えば、あの時に家事を学んだような気がする。
今なら、いわゆる花嫁修業の基本のき…というところだと思う。


友達もいない環境だったので、祖母と一緒にいることが多かった。
2~3日に一度、祖母はいとこの家を訪ねていた。
わたしは、いつもついていった。


いとこの母は、祖母からみれば嫁であり、実の娘ではない。
大人になり、母に


「おばあちゃんは、よくお嫁さんのところに行っていたよね?」


と聞いたことがあった。
母は、


「小学生の時に、お母さんを病気で亡くされてね。
 結婚した時から、お母さんができたって喜んでいたから。」


ということだった。


祖母といとこの母は、今年は猛暑だから野菜が高くなっているとか、
近所のだれだれさんの娘さんが結婚するらしいとか、楽しそうに話していた。


わたしは、いとこの部屋に入り、いつもゲームをしていた。


大学1年生になったいとこは、サークル活動やバイトに忙しいようで、以前のように家にいることは少なく、遊んでくれることはほとんどなくなった。
バイトのおかげ?なのか、ゲームソフトは高校生の時とは段違いに充実していた。


わたしは、シューティングゲームにシミュレーションゲーム、クイズやパズルのゲームにハマっていた。
祖母の長話は、だいたい2時間、長いときは3時間だったのでゲームするにはちょうどよかった。


ゲームをしているとき、祖母といとこの母は部屋に上がってくることはなかった。


だから、なおさら、わたしはゲームにハマっていった。


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