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唇に媚薬
第10章 狂う程、夢中

……金曜の夜、意識を飛ばされるまで
その最後の最後まで葵は私を離してくれなかった。

全身を隈なく愛撫されて
弱いトコロを散々攻められて
気持ち良すぎて、もう何も考えられなくされて

……あれで足りないって
あ、ありえないんですけど……!


「……っ あ……!」


葵の器用な手が、一瞬で下着のホックを外す。

ニットの中で動く冷たい指先。
正面に回ると、胸の膨らみを包み込まれた。


「…ん、は……っ」


ぎゅっと揉まれて、声が漏れてしまう。
慌てて塞ごうとした手は、葵に速攻で阻止された。

ねぇ、待って
まさか、こ、ここで……?


「葵、あ、あの……」

「万歳して」

「………!」

「蘭、脱いで?」

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