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唇に媚薬
第10章 狂う程、夢中

……ゾクゾク、する。

普段口の悪い葵が、ほんの少し優しい言い方をするだけで

胸がきゅうっと狭くなって
素直に命令に従いたくなるなんて

……重症だ。


「……んっ
……ねぇ、ここ、キッチンだよ?」


親指に胸の先端を弾かれて、ビクッと反応しながらも
失いかけの理性を引きだしてみる。

……だけど


「だから?」


冷たく言い返されて
胸を弄る手とは反対側で、ぐっと引き寄せられた。


「やめてほしいの?」

「………!」

「ここ、こんなに尖らせてんのに?」

「……っ
ん、そんな……触り方……っ」


葵の2本の指が、更に強く先端を挟む。
早い動きで捏ね繰り回されて、ジリジリと甘い痺れが広がった。


「……っ あ、や……」


……葵の嘲笑う声と、半ば蔑むような視線が
私を快感へと堕としていく。

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