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唇に媚薬
第11章 純真なカノジョ
全国の販売スタッフの中でも、個人売上No.1なのに
自慢しないし腰低いし気取ってないし
見た目もボーイッシュでかっこいいし、品もあるし
「届いた箱から、袋に入れ替えてまとめておきましたので。
少しは持ち易くなりましたかね?」
準備と配慮までもがパーフェクト!
素敵過ぎる~!
「ありがとうございます。 助かりました」
ショップの紙袋に入れてくれたアウターを受け取って、深々と頭を下げる。
「相棒が鬼でドSで短気なので、すぐに本社に戻ります」
「あはは、頑張ってくださいね。
あ、さっきは本当に失礼な応対してしまってすみません」
当の本人は、既に店内のどこかに消えたというのに
店長は再度私にそう言って謝ってくれた。
「なんかね、勘違いしてるんですよ」
「……勘違い?」
「えぇ。
噂というか、デマが一部の若い子の間で出回ってるらしくて」