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唇に媚薬
第12章 相棒流儀
アラサー女がいきなり何言ってんだと、呆れられるかと思っていたのに
「へー、お前彼氏出来たんだ。 良かったな」
「………!」
「愛に生きるって言ってたのは、そーいうことか」
一定の反応を保ちながら、姫宮さんは納得したように頷いた。
……いいの、かな。
こんな感じで話を続けても。
今の一言だけで、かなり引く発言したと思うんだけど……
「で?」
「………」
「なにが不安なわけ」
~~ええい、もう言ってしまえ!
残りのビールを空にして、息を吸い込む。
「……私の彼氏、ひとつ年上の幼なじみなんですけど
めちゃくちゃかっこいいんです」
「へー」
「今、姫宮さんが想像したよりも100倍いい男なんです」
「ふーん」
「エリート商社マンで……あ、職場もここから近いんですけど。
頭イイし、英語ペラペラだし、海外もよく行ってて」
「………」
「彼の同期にすっごいイケメンがいたんです。
それでも、私の目には彼氏しか映らなくて……
それくらい、大好きなんです」