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唇に媚薬
第16章 唇に媚薬

媚薬が塗られた葵の唇から、快感が全身へ伝わる。

それは私の妄想で、実際はそんなものはないけど


この人が奏でる美しく低い声も
絶妙なタイミングで発する、悶絶するような甘い台詞も
溶けるような極上のキスも


葵の唇によって、与えられる愛が
私の全てを酔わせて、弱らせて、溺れさせていく。


「あ、んん、あ、あぁ……っ」

「……すげ、絡みついてくる……」

「いや、またイっちゃうの、葵、一緒に……!」

「……蘭……っ」


体と体がぶつかる音が響く。
何度も何度も突かれて、葵の体にしがみついた。

……好き、大好き。
心から愛してる。

言葉にしなくても伝わる。
心と心が繋がっている。


「あおい、んぅ…あぁ、やぁぁ……っ」

「……イく……」

「あ、ああ……っ」


強く、強く抱きしめられて

私も葵を抱きしめ返して

2人で同時に絶頂を迎えた。



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