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唇に媚薬
第16章 唇に媚薬
はらりと毛布がはだけたけど、そんなのもお構いなしで葵の体を揺する。
ガクガク揺れた後、葵は私の手を振り払った。
「……この前、お前が会社(うち)に来た時
鈴木蓮って奴がいただろ?」
「……!
うん! 硬派で爽やかな鈴木さん!」
「………。
その蓮の結婚式で、あのヒメって野郎が……」
「~~! え!?」
「…………」
「なにそれ! 結婚式って……!?///」
「やっぱいい、無し」
「へっ!?」
「忘れろ」
え~~~~!!
そこまで言っといて!?
頭の中でぐるぐるとパズルのピースをかけ合わせていく。
「鈴木さんと姫宮さんは知り合いってこと!?」
「忘れろっつっただろーが」
「でも!」
「つーか、あんなのが隣りってありえねぇし……」
「………!」
「……! そういや、お前……」
ジロリと睨んでくる葵。
詰め寄った私を見て、上から下へと視線を移す。
い、いやいや
ま、待て待て……!