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唇に媚薬
第6章 求め合う身体
優しく微笑む葵の瞳が、堪らなく色っぽい。
口の悪い男の、ありがとうって……
あぁもう、胸が苦しい。
「……葵って……」
「?」
「め、めちゃくちゃカッコイイのね……」
思ったことをそのまま口にした、心から感じた褒め言葉なのに
カチンときたとでもいうように、葵は表情を戻すと
身体を起こして、私の手首を掴んで上げさせた。
「当たり前だろ。
お前の前では格好つけてたんだからな」
「………!」
「気付くのが遅いんだよ」
万歳した両手首を、片手でまとめて押さえつけられる。
引き締まった腕と、六つに割れた美しい腹筋。
……葵は上半身裸になっていた。
「お前はなんの興味もねぇだろうけどな
こう見えて、半端なくモテるんだよ」
「………!」
「なのに、だ。
女なんて選び放題な俺が、何年も遊ばずにバカみてぇに真面目でいる理由。
……分かるか?」
葵の片手が、躊躇なくパーカーの中に入ってきて
冷たい指が脇腹を撫でる。
「この瞬間を待ってた」
「………っ///」
「お前の笑顔に惚れてるけど
……蘭、今から泣かせるから」