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唇に媚薬
第7章 蓮愛相談室
「~~やめろ!」
好きとか言うなばかやろう!
体中にゾワゾワと鳥肌が……って思ったら、逆に胸の奥がドキドキしてきて
~~っておい、違うっての!
ドキドキとか言ってんじゃねぇよ!
誰だ俺は!
「瀬名くん、顔真っ赤」
「………っ」
今度はニヤニヤと憎たらしく笑う蓮。
喋ったら墓穴を掘る予感がして、俺は沈黙を作ることに決めた。
くそー調子狂うな。
会社で感情なんて出したことねぇのに。
「で、どんないいことがあったの?」
黙り込む俺に構わず、蓮は直球を投げ込んでくる。
「教えろよ。仕事じゃないだろ?」
「………」
「億単位の契約が成立しても、ポーカーフェースなお前が
幸せですオーラを出すって、相当興味ある」
感動
爽やか
微笑む
優しい
顔真っ赤
シアワセデスオーラ…?
蓮の放つワードが、どれも俺には全く関係のねぇものばかりなのに
今の心境にどこかリンクする気がするのは何故だろう。
……いや、何故っつーか
分かってんだけど……