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あたしの王子、俺だけの姫
第6章 年末
12月。
この時期ならではのカラフルな色が街中を包んでいる。音楽も照明もこれから訪れるイベントを待ち望んでいるかのようだ。
そんな景色を楽しんでいる間に有希の冬季休暇が始まった。
受験生ならではの慌ただしさが感じられる。
有希は父親の出身校へ行く予定だったが、どうやら変更したようで....
藤城から聞いた話によると、俺の出たところに行くらしい。
その話を聞いたときは仕事中だったが、嬉しくて顔がニヤけて止まらなかった。
有希は年明けすぐに試験もあることだし、年末年始のみゆっくり過ごせるように手配でも....と、夏が終わる前から計画中だった。
2日....または3日間だけでもいいから有希と二人で過ごしたかった俺の我が儘。
親父の協力もあって、実行できそうだ。
こんなときほど、親父の子供でよかったと思うことはないかも....。