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あたしの王子、俺だけの姫
第1章 捕獲
「それは構わないが有希さんの引っ越しはどうするんだ?」
おーい!
そこの金持ち親子!
あたしの引っ越しよりも、もっと話すことあるでしょ?
そんなイラついたあたしの視線に反応したのは息子の方で....
「有希さん、今夜から俺のことは浩太って呼んでね。俺も有希って呼ぶから。あと、引っ越しは今月末行うよ。あ、明日はちょうど学校がお休みでしょ?一緒に自宅に戻って最低限の荷物を運ぼう。残りは、有希さんが学校にいる間に済ませるから」
「か、勝手に決めないでください!父さんもなんか言ってよ!」
隣に座ったまま静かな父さんへ睨みつけるような視線を向けても
「男勝りなむすめですが、よろしくお願いします」
なんて、頭下げてお願いしてるし!
あたし、そんなに簡単に差し出せるような『もの』じゃないでしょ?