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あたしの王子、俺だけの姫
第13章 未来
『ブーーーッ!!!』
思わず口に入れたイチゴが飛び出しかけた。
「智....今朝、見たのか?ママの虫刺され」
「んー?ちがうよ、昨日のお風呂で。パパ帰ってくるのおそいんだもん。ボクが代わりに頑張ったんだからね!」
「....そうか。ママにはあとでお薬渡しておくよ」
「ほんと?ママ喜ぶよ!これで早くなおるね」
無邪気な子供の言葉は恐ろしい....
2日前に有希と愛し合ったときにつけたキスマークだと思うのだが....俺、そんなにつけたか?
その日の夜。
いつもより早く帰宅した俺は慎と一緒にお風呂に入った。ここでも、
「とうさん....かあさんのこと、いじめちゃダメだよ?」
「は?」
「2日くらい前かな....寝る部屋からかあさんの泣いてる声、聞こえたよ?」
「........」
暫く自重しようと心に決めた日だった。