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あたしの王子、俺だけの姫
第13章 未来
「とうさん、あかりがうるさい....」
「慎、お前もそうだったよ....」
「にーちゃんもいっぱい泣いたの?」
「うるさい!泣いてないよ!泣いたのは智とあかりだろ?」
今の泣き声は長女のあかり。
有希に似た可愛い女の子。
慎は冷たくあしらうのだが、智よりは優しく接していると思う。
今だって、冷たい言葉をかけながら寝室であかりをあやす有希のところへ向かっていくのだから。
次男の智と用意されたフルーツを一口食べたところで
「パパ、ママって大変だよね。痛いのがまんしてるんでしょ?」
「ん?」
何のことかと首を傾げて次の言葉を待つ。
「だってね、ママのおっぱいいっぱい虫刺されがあるんだよ。あかりがひっかいた傷より赤くなってるもん」