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翻弄の果てに
第1章 衝撃
みんなが帰ってしばらくすると、珍しく姉さんが家に来た。
何やら親父やお袋と真剣に話してるようだったから、俺は部屋に消えた。

「コンコン」 『悠ちゃん』
姉さんだ。『あん?』

『入るね。』

今日、泊まって行くからって、それだけ言って部屋から出て行ったが、俺が、釣り竿を出していじっていたら、
『明日、釣りに行くの?おむすび作ろうね。持って行くでしょ?』って。

仲間の分も作ると言って、『じゃ、おやすみ悠ちゃん。』姉さんは寝室に入って行った。

『姉さん、何の用だったんだろう…なんだか淋しそうだったなあ。』


翌朝、俺が起きた時には、もう姉さんは居なかった。『気をつけて行ってらっしゃい』と置き手紙があって、握り飯が4人分置いてあった。

『なんだ…おはようくらい言いたかったな。』


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