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翻弄の果てに
第11章 純粋な気持ち
『落ち着いて話せる所に行きましょう。』

そう言って、登喜子さんは、駅の反対側の鄙びた喫茶店に入った。


『ん?』

『何?さあ、座って。あ、コーヒー二つね。』


俺は、コップの水をゴクリと一口飲むと、胸のポケットからタバコを出し、火を点けた。


『悠太くん、祥子ちゃんは何て?いつの話?』


先日のメールのことを話した。
何故、登喜子さんに話さなければならなかったのか、少し違和感はあったが、圧倒された感は否めなかった。


『その話、違うわ。何故、そんなことを言ったのかしら……』


『えっ?!どういうことだよ!登喜子さん!ちゃんと話してくれよ!!』


今度は俺が、登喜子さんを威圧していた。



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