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翻弄の果てに
第13章 家族〜いのちの誕生〜
『来たね。』
『えぇ…来ました。』
『辛かったな。ごめんな。俺が煮え切らない奴だったばっかりに。』
『いえ、違うわ。悠太さんは何も悪くないわ!(泣)』
『おいで。苦しんだ分、今度こそ幸せになるんだ。』
『はい。…ンあっ……』
祥子を強く抱きしめ、頭をクシャクシャに撫でた。
そして、もう一度、祥子を正面から見つめ、ほんのり微笑むと、唇を合わせた。
それだけ。
まるで青い時代のファーストキスの様に、唇を合わせただけ。唇を重ねる、ほどもいかない程度のキスだった。
祥子も、一度は妊娠を経験した躯であるにもかかわらず、胸が熱く、込み上げる感情に、小刻みに震えた。
上気した表情は、悠太に「これ以上触れてはならない、壊れてしまう硝子のようなものなのだから」と、そう思わせるほど、か弱く見えた。
『えぇ…来ました。』
『辛かったな。ごめんな。俺が煮え切らない奴だったばっかりに。』
『いえ、違うわ。悠太さんは何も悪くないわ!(泣)』
『おいで。苦しんだ分、今度こそ幸せになるんだ。』
『はい。…ンあっ……』
祥子を強く抱きしめ、頭をクシャクシャに撫でた。
そして、もう一度、祥子を正面から見つめ、ほんのり微笑むと、唇を合わせた。
それだけ。
まるで青い時代のファーストキスの様に、唇を合わせただけ。唇を重ねる、ほどもいかない程度のキスだった。
祥子も、一度は妊娠を経験した躯であるにもかかわらず、胸が熱く、込み上げる感情に、小刻みに震えた。
上気した表情は、悠太に「これ以上触れてはならない、壊れてしまう硝子のようなものなのだから」と、そう思わせるほど、か弱く見えた。